音声入力というのはここ最近でその精度が非常に向上してきていることもあり、普及が一気に進むのではないかということが言われていました。
ですが2022年の今現在どうなのかと言うとそんなに数年前と状況は変わっていないような気がしてきています。
ちょっと気になって「音声入力 ライティング」等で Google 検索をしてみたりもしたのですが出てくる記事が2018年から2020年ぐらいのものが多く2022年の記事というのはあまり見かけないような状態になっています。
本当であれば2021年ぐらいには音声検索が流行るというような予想もあったのですが、確かに使っている人はいるのですがそこまで爆発的な流行があったとは思えないような状況になりました。
この数年に関してはコロナ禍という問題も起こり、そこまで技術の進歩がスムーズにいかなかったところがあるのかもしれませんが、それにしても普及がちょっと遅れているのかなと思われるような状況になっているようにも思われます。
これは一体どのような事なんでしょうか。
絶対的なツールの誕生がない
音声入力に関して絶対的と言えるようなツールはまだ誕生していません。
いろいろなツールが出てはきましたが今一番多くの人が使っているのはGoogleドキュメントの音声入力ではないでしょうか。
無料で使える機能になりますが結局これが一番使いやすく、実務上も使えるレベルということです。
もっと画期的なツールがそろそろ出てきてくれてもいい気はするのですが、今のところこのレベルが限界となっています。
読み上げソフト、音声合成ソフト等は高機能のものが開発されてきていますが、音声入力ソフトはイマイチの状態のままなんです。
どうしても人のクセというものはあって、すべての単語をきれいに発音できるわけではありませんし、日本語には同音異義語もたくさんあります。またそれぞれライティングをする人は専門擁護を入れて書くような人も多いでしょう。
今のところ普通の文章であればきれいに仕上がるとしても、どこかで修正が必要となるようなものがほとんどです。音声で文字を打つのは速くても後からの修正が大幅に必要ということになるとその分の時間がかかり、そこまでのメリットがなくなってきてしまいます。
文字で書くような文章を再現するのは難しい
音声入力を使った場合、文字で書くような文章を再現するのが難しかったりします。同じ人が書いているにも関わらず話して入力された文章と文字をタイピングして作られた文章のテイストが変わってしまうのです。
音声入力だと、話したままそのまま入力されていくので話し言葉になりやすかったり、思考時間が少なくなるため、論理構成がおかしくなりがちです。
話しているときの言葉であれば不自然ではなくても、文章としてみると不自然であったり、同じ言葉、同じ内容を繰り返していたりということはよくあるのです。
これは技術の進化で直せるようなものではなく、ユーザーが音声入力に文章構成の面でも慣れていくしかありません。
いずれにせよ、今のところの結果としては思ったほど音声入力は普及していないですし、最高のツールのようなものも出てきません。
そのままタイピングをするのとどちらがいいのか、かなり難しいところですが、状況に合わせて使い分けていくというのがいいのかもしれません。