今はコロナ禍ですし、みんな毎日大変そうにしていますし、不況の要素も大きいんだろうなという感覚がありましたが、本日のニュースで発表があったのが国民資産は過去最高に増えているということ。
なんと4.7%も増加し1京1892兆円という金額が資産としてあるそうです。
実は稼いでいる人は稼いでいるので頑張らなければ・・・と思うところですが、これはタイトルミスリードでした。
実際の中を見ると資産が増えたというのは事実ですが、同時に負債も増えていて、純資産という部分においては0.3%減の3669兆円だったということです。
これで資産が増えているという報道を流すのはミスリードもいいところだと思いませんか?
資産が増えているといっても、負債も増えているのでは全く意味がありません。
単純に借金をして持ち金が増えただけで、純資産は減っているのですから、国民が豊かになったのかどうかということに対する答えは「貧しくなった」になってしまいます。
こういう伝え方は良くないですよね。特にこれ以外の情報があるわけではないので何かを誘導しようとするわけではないのでしょうけど、この数値の見せ方は人を勘違いさせやすくなってしまいます。
国民の資産は増えているから増税しようとか、資産が増えているのだから値上げしても大丈夫だろうとか。
ある程度の会計知識を持っていればすぐに気づきますし、最低限レベルでもこれはわかる話です。
これを見て最低限の会計知識は持って、表面的な数値に惑わされなければいけないなと思ってしまいました。
会計知識って学校で教えないの?
ところで会計知識ですが、実は学校では教えないですよね。簿記の本当のさわりのさわりだけでも覚えておけば結構考え方が役立つことがあると思うのですが、商業高校でないと教えないような気がします。
私は偶然大学の教養科目として習得して、それで会計関連は興味を持ったのですが、この内容はもう少しみんなが身につけても良い実践的な知識でもあるように思います。
資産が増えても純資産(資本)が減ったらダメだとかそういう認識ができないと危ないです。
以前、内部留保を貯めるなというような議論も出ていましたが、この議論自体が曖昧なものでしたし、コメント等も全く理解していない人達もたくさん出ていました。
学校で教えられる時間が決まっているため、すべてのことを教えるのは難しいということはありますが、道徳とか基本的なお金の話とか、そういうものはもっと教え込んだ方が良さそうな気はしますね。