市職員用PC広告 このモデルは本当に正しい?

twitterで見たのですが、兵庫県高砂市が市職員用のPCに広告を15秒表示させるということ月2000円で行っているということです。

市職員用パソコンに広告いかが 掲載料値下げ、地域経済を応援 高砂
https://www.kobe-np.co.jp/news/touban/202201/0015004416.shtml

従来は5000円だったのをコロナ禍の地域サポートのために2000円に割引。
実際に広告を出したお店の集客が増えるという良い効果も出ているということでした。

この話、いくつかコメントしている人も見ましたが、本当に良い話で終わらせていいのかというのは疑問に感じてしまいました。

地域活性化のためにはいいことかもしれませんが、2000円という広告料で15秒止めるのは本当に世の中のためになっているのかということがあります。

職員の業務効率を落としている?

この広告モデルは15秒間の強制広告が出る仕組みになっています。
15秒くらいならたいした影響はないと考えるかもしれませんが、対象職員は900人いるということ。

15秒×900人ということは、1分間×225人と同じ。そして3時間45分一人の人の動きを止めるのと同じということ。

これが一回切りであればいいのですが、ログインする度に表示されるので、3時間45分の停止が丸一ヵ月続くことになってしまいます。

この話、2000円とか割引前の5000円とかそんな話では済まない広告になってしまいませんか?

毎日3時間45分拘束ということは、時給2000円なら1日7500円、月20日で15万円の金額に相当してしまいます。

地域支援的な話も含まれますので単純な金額通りというわけではないかもしれませんが、これだけの職員の業務時間を止めることになり、そしてその分業務は終わらなくなるか、別の業務を削ることになります。

その埋め合わせは税金ということになるわけです。

単純な是非を語るというのは難しい話だとは思いますが、そこまで喜べるような仕組みに見えないような気がしてしまうのです。

でも、900人分のPCに広告をということはそんなに独断で決めたような話でもなく、しっかりとプロセスを踏んで良いと判断して決めた話になるのでしょう。

広告効果も出ているということで広告を出稿した側は良いとは思うのですが、全体のバランス面で見るとこれはどうなのかなあと思えるような内容になってしまっています。

見えない事情がいろいろとあるのかもしれませんが、この文面だけを見ると微妙な内容になってしまいますね。